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高速PCD の最近の動向

@室ボリュームの大きな部屋(例えば100m3以上)で 密閉性が低く 換気回数の少ない(例えば 1回/分以下)の室圧制御に関しては PCD でなくても別項に述べましたCAV・ VAV で給排気制御することによりカバーできるケースがありますが 室ボリュームが小さな部屋(例えば10m3以下)で 密封性が高く 換気回数も多くかつ 高速応答性が要求される場合については 高速PCDが必要となります。

A高速PCDの特徴は 高速・高トルク (11N-m)のモータを使用していますが 別項(高速VAVの最近の動向)にも述べましたように制御特性として PID 制御 + PWM 制御方式を取り入れていますので 高速応答性を保持しながら ハンチング等の不要動作を 極力抑えるという性能を有しております。
高速モータは ダンパー全閉から 全開まで (角度換算として 90°と見なす。)の間に 約3000 のパルスを発信する機能を持っていますので コントローラ側で このパルスをカウントすることにより ダンパーの開度を知ることができます。このことから ダンパーの開度の 最小分解能としては 0.03 °となります。

B図1に示しますような小スペースの部屋に大きな風量で CAVにより給気させて PCD により排気量を制御して 小部屋の室圧を 設定値 (今回は 陰圧) に 10〜15秒以内に安定させる試験を実施しました。
高速PCD のコントローラには ± 50Pa の室圧センサーを搭載しました。
高速PCD, 高速CAV のダンパーは Φ250mm でCAV はオリフィス式で風量制御しています。
給気ファン・排気ファンは 最大 30CMMの風量出力可能なものを使用しています。

CAVの設定風量ごとの この小部屋の換気回数は
CAVの設定風量 換気回数
(CMM) (回 / 分)
8 5.3
18.8 12.5
26.6 17.7
高速PCD と 高速CAV の組み合わせ室圧制御試験
(クリックで拡大)
となり高速で空気が入れ替わる状況で 室圧を一定に保とうとする厳しい制御になります。仮に部屋を仕切って空気を密封状態にしたとして 室温が1°上がり下がりすることで ± 370Paも室圧は変動することになります。(ボイルシャ-ルの法則)室圧については 例えば この小部屋を -25Paに維持するためには 容積 1.5m3 = 1500000 CC として 1500000 CC× (25Pa/101300Pa) = 370 CCとなり 給気量と排気量の差を 常に 370 CC分だけ 排気量が多くなるように制御する必要があります。これは 仮に給気量を 30CMM とすると 排気量は 30CMM × (1500370 CC / 1500000 CC) =30.0074 CMM で制御する必要があります。この精度は 一般のCAV ・ VAV の風量制御精度± 1%とすると 30CMM ±1% = 29.7 〜 30.3 CMM に比べ 桁違いに厳しい制御となり 弊社の高速モータが1パルス出すのに 0.03°動く必要がありますが 仮にダンパー全開 90°で風量30CMM として開度と風量が比例すると仮定しても 30CMM×(0.03°/ 90°) = 0.01CMM ですので 1パルス以内の動きで収める必要がありますので ダンパー回転動作単位角度当たりの風量変化量の小さい 全閉・全開あたりの制御より 風量変化量の大きい 半開(45°付近)の方が制御は難しいといえます。今回は ±50Pa の室圧センサーを用いて 目標精度± 2% = ± 2Pa を目指して試験した結果の一例を次に紹介します。

C 試験結果

まず CAVもPCDも 目標室圧を維持して ある開度で停止中の室圧の変動状況を 図2〜4 に示します。
図2〜図4
(クリックで拡大)
次に CAVの風量を変えたときの室圧の変動→安定化の様子を見てみます。
図5〜図7
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図8には 排気ファンが一旦停止して再び運転を始めた場合のオシロを示します。
CAVは 26.6CMM一定で継続運転しており 室圧設定値は-25Pa のままです。排気ファンが停止したためPCDは開方向に動きますが追いつかず室圧は +50Pa以上に上昇した状態から再運転により急降下して 約10秒後に目標値の -25Pa になっています。
図8
(クリックで拡大)
図9は 給気ファン側を一旦停止させて再運転したときの室圧変動を示します。CAVの風量は 26.6CMMに設定されていますが 給気ファンが停止したため排気ファンは運転継続していますので室圧は -50Pa以下に落ちている状態から(PCDは閉方向に動いている)給気ファンの再稼働により 室圧は+50Pa以上に急上昇し PCDは閉→開方向に動き 約12秒後に 設定値-25Paに落ち着いています。
PID制御域ではモータは高速で連続的に動いていますが目標値に近づと PWM(パルス幅)制御となり非常に低速で間欠的に動いています。
図9
(クリックで拡大)

D まとめ

小部屋で大風量(換気回数毎分10回以上)という過酷な条件で PCDの制御性についてオシロで試験例を示しました。 高速PCDで PID+PWM制御方式を採用していますが 目標設定値に接近すると 前にも述べましたように ダンパー角度で0.03°以下の制御をしないと ハンチングを起こす厳しい条件ですので室圧の急変(外乱)があったとき 目標精度(±2Pa)内に最終的に落ち着かせるためには 10秒〜15秒の時間を掛けて目標値(SP)に近づくとゆっくり間欠的に動かしてハンチングの発生を防止しています。
特に換気回数が 10回以上となる大風量・小室では モータが停止していても (CAVもPCDも停止していても)配電電圧の変動などで ファン風量の自然変動により 瞬間的には±7.5Pa , 平均化させても±3Pa程度の室圧変動が起こりえますのでこれらの条件下では 制御精度±3Pa の方が望ましいと思われます。室ボリュームがもっと大きかったり, 風量(換気回数)がもっと小さければ 制御はもっと楽になりもっと早い時間で 制御精度±2Pa で収束させることも可能となります。(換気回数・風量精度を御提示下さい。)
弊社高速PCDの特徴をまとめますと
  • 高速・高トルク( 11N・m)で 金属製のギアボックスを採用していますので よりはやく 目標室圧(SP)に近づけることが可能です。(PID + PWM (パルス幅制御) 方式を採用)
  • PCDコントローラには LAN端子を標準で装備していますので モニターソフト (オプション)を搭載したノートパソコンから 室圧設定値の自由な変更 や ダンパー開度の 遠隔モニタ監視が可能です。
〇最近のクレーム事例として
  1. コントローラとダンパーモータ・他付属品等との接続には コネクタを介して接続できるようになっていますが 特に モータとの接続用のコネクタを 制御電源(AC100V)が活きたままで抜き差しされてモータが最悪逆転したり モータ側に減電圧等の故障表示が出て停止してしまう事例がありました。モータとの接続は 多芯線なので コネクタもそれに対応して 多極のコネクタになっており 各線には電源電圧(DC24V), コモン, 全閉リミット信号, 全開リミット信号などが含まれており コネクタを活線状態で抜き差しするとき 電源の極はまだ接続しているが 全閉信号の極は離れているというような中途半端な状態になると コントローラはまだモータが全閉位置に達していないと見て ダンパーを全閉方向に回し続けようとして リミットスイッチを超えて反転して モータケースに食い込んで停止する事象などが発生する恐れがあります。本来 コネクタは スイッチと違って 活線で入り切りする性能は保証されておりませんのでモータとのコネクタを抜き差しするときは 必ず制御電源を切って 無電圧であることを確認してから行い作業が完了して コネクタが カチッという音がして完全に入りきり 抜けないことを確認してから電源を投入して下さい。(なお コントローラの制御電源は このように単独で入り切りできるように 専用のブレーカを設置お願い致します。)
  2. コントローラのPID+PWM 制御用の各種パラメータの設定については 前述のように室圧制御精度・制御時間の制約・風量・室ボリューム等により 最適な設定値を指定する必要がありますので御提示をお願いします。納品後も LAN端子を使って モニタソフト (オプション)を搭載したノートパソコンでパラメータの変更は可能ですが.モータの最低速度・PWM(パルス幅制御)領域の最低パルス幅を決めるパラメータの値をあまり小さく設定しすぎると 無負荷ではモータが動いても 規定の負荷トルクが掛かると動かなくなる場合がありますので 出荷時のパラメータを変更されるときは十分ご注意お願いします。
 
 
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