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技術資料
 
ダンパーを通過する風量がダンパー軸に及ぼす負荷トルクについて

1.ダンパーの羽根が風向きに対しある角度を持っている場合

ダンパー軸には 風の流れの影響で 回転トルクが働くことになります。ただし ダンパーの羽根開度が 0° (全閉) 又は 90°(全開)の場合は 回転トルクは 0 となります。
この回転トルクは 必ず ダンパーの羽根を閉じる方向に働きます。 これは 凧の揚力と同じ理屈ですが ダンパーは軸が回転軸となっているため 閉じる方向へのトルクとして作用します。
一例として 図1に示す 250mmΦ丸ダンパー試験回路で測定した結果を 表1に示します。
ダンパー軸後側の 4点静圧測定回路
ダンパーの羽根開度は 45°で 風量は 16.6 CMM で固定し ダンパー軸より後ろ側 250mm(1D)の位置で @〜Cの 4点で静圧を測定しています。@及びAは この図で上側の2点ですので ダンパーの羽根の風上側方向となり B, Cは 羽根の風下側の延長線上にあります。
表1 試験結果
通過風量 (CMM) ダンパー開度 (°) 静圧測定結果 (Pa)
@ A B C
16.6 45 -482 -487 -455 -466

この表から見てダンパーの羽根の風上側の延長線上にある@, Aの方が B,C より静圧が低い値になっています。これはダンパー羽根先を通過する風の方が羽根下を通過する風より風速が上がり (動圧が上がり) その結果として静圧がより低下したと考えられダンパーの羽根先側が静圧の低い上図で言うと時計方向に引っ張られる形となりダンパーの羽根が閉まる方向に回転トルクとして作用することになります。

2.風によるダンパー軸負荷トルク Td について

上のようなダンパー軸への羽根を閉じる方向に働く軸負荷トルク Td は次式で表されます。
Td = Cd × D3 × ΔP (N-m)
ここで Cd : 軸負荷トルク係数
  • D : 丸ダンパーの直径 (m)
  • ΔP : ダンパーの圧損 (Pa)
軸負荷トルク係数 Cd については 概略 表2 のとおりとなります。
表2 軸負荷トルク係数 Cd
ダンパー羽根開度(°) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
Cd 0 0 0.01 0.02 0.04 0.07 0.12 0.21 0.3 0

3.風量による軸負荷トルクの計算例

250mmΦの丸ダンパーについて ダンパーの圧損を変えて軸負荷トルクを計算した結果を表3 に示します。
表3 計算結果の例
ダンパー径(m) 圧損(Pa) ダンパー開度(°) 軸負荷トルク係数 軸負荷トルク(N-m) 相当風速(m/sec) 相当風量(CMM) 丸ダンパ損失係数
0.25 1000 30 0.02 0.31 3.8 11.3 113
40 0.04 0.63 7.2 21.2 32
50 0.07 1.09 12.3 36.2 11
60 0.12 1.88 19.5 57.3 4.4
70 0.21 3.28 30.4 89.6 1.8
80 0.3 4.69 49.9 147 0.67
500 30 0.02 0.16 2.72 8 113
40 0.04 0.31 5.1 15 32
50 0.07 0.55 8.7 25.6 11
60 0.12 0.94 13.8 40.5 4.4
70 0.21 1.64 21.5 63.3 1.8
80 0.3 2.34 35.2 104 0.67
250 30 0.02 0.08 1.9 5.7 113
40 0.04 0.16 3.6 10.6 32
50 0.07 0.27 6.2 18.1 11
60 0.12 0.47 9.7 28.6 4.4
70 0.21 0.82 15.2 44.8 1.8
80 0.3 1.17 24.9 73.4 0.67
100 30 0.02 0.03 1.2 3.6 113
40 0.04 0.06 2.3 6.7 32
50 0.07 0.11 3.9 11.5 11
60 0.12 0.19 6.2 18.1 4.4
70 0.21 0.33 9.6 28.3 1.8
80 0.3 0.47 15.8 46.4 0.67
50 30 0.02 0.02 0.9 2.5 113
40 0.04 0.03 1.6 4.8 32
50 0.07 0.05 2.8 8.1 11
60 0.12 0.09 4.4 12.8 4.4
70 0.21 0.16 6.8 20 1.8
80 0.3 0.27 11.2 32.8 0.67

この表の右の方の欄の相当風速・相当風量についてはダンパー以外の配管の圧損を無視した場合のダクト風速・風量を参考値として計算した値です。丸ダンパーの開度ごとの損失係数については技術資料 ダンパー類の圧損(損失係数)の項を参照願います。
片吸い込みシロッコファンの定格静圧として -1000Paの大きなファンを採用したとして実際の配管ダクト風速は 10m/sec 前後で設計されますのでこの表の上から3番目のダンパー開度50° 相当風量 36.2CMM あたりが現実的な風量条件に該当しますのでこのケースで軸負荷トルクは1.09 N-m 程度の値になります。

まとめ

ダンパー部を通過する風量により 軸負荷トルク (必ず羽根を閉める方向) が発生しますのでモータダンパーについては このトルクに抗して回転させたり このトルクが掛かった状態で角度を保持するだけの 定格トルクを持った モータを選定する必要があります。実機では これ以外に 軸受部の摩擦抵抗等による負荷トルクが加算されますので 安全係数を見越した十分余裕のある仕様のモータを採用することになります。
特に この軸負荷トルクは 上式にもありますように ダンパーの径 D の3乗に比例して大きくなりますので ダンパーの径が 2倍になれば 軸負荷トルクは 8倍になりますので特に大口径の風量の大きなダンパーについては モータの定格トルクの選定には注意が必要です。
弊社の高速・高トルクモータの 定格トルクは 11N-m ですので このモータで適用可能な最大風量は 安全係数を 2.5 として 丸ダンパーの場合 Φ400mmで 90CMM (軸負荷トルク4.5N-m)あたりが限界となります。 (これ以上の大風量域では 角ダンパーで多翼構造として 羽根1枚あたりのD の増加を抑え軸負荷トルクを分散させる形(掛け算でなく 足し算)にして 適用可能風量領域の拡大を計り 最大適用風量を 10000CMH ( 167CMM) までとしています。)
(弊社実負荷試験設備容量との兼ね合いで。)
 
 
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